【@JAM EXPO 2022】TikTokで話題の「FRUITS ZIPPER」が全女子熱狂の可愛らしいステージで弾けた!

 夏の終わりを彩るアイドル夏フェスの「@JAM EXPO 2022」が8月26~28日に神奈川・横浜アリーナで開催された。

 AKB48やでんぱ組.incといったメジャーグループから、日々対バンライブで活動するライブアイドルまで、数多くのアイドルグループが出場。その中から今回は、TikTokで大きな話題を呼んでいる「FRUITS ZIPPER」(フルーツジッパー)に注目したい。

 きゃりーぱみゅぱみゅらを擁する原宿系の芸能事務所・アソビシステムズが発足させた新プロジェクトの「KAWAII LAB.」から誕生したFRUITS ZIPPER。今年2月にお披露目され、4月に初ライブのステージを踏んだばかりの新星ながら、早くもTIF2022と@JAM EXPO 2022の二大アイドル夏フェスに出場するなどロケットスタートを果たしている。

 そのFRUITS ZIPPERが大きな注目を浴びたきっかけは、TikTokにて楽曲「わたしの一番かわいいところ」の振付動画が大ブレイクしたこと。その累計再生回数はなんと4.9億回にも及んでおり、いまや“ブレイク必至のアイドル”として、今回の@JAM EXPO 2022でも一躍、再注目のグループへと躍進していたのである。

 8月27日にはブルーベリーステージに、午前10時10分からトップバッターとして登場。朝一番にもかかわらず、数百人を収容できる同ステージにさっそく入場規制がかかるほどの人気を呼んでいた。

ブルーベリーステージに登場したFRUITS ZIPPER。

 新型コロナ禍を経て、今年から立ち見での観覧スタイルに戻ったブルーベリーステージの客席がファンで埋まる様子には、いま最注目のアイドルをこの目で見たいという熱気がこもっていた。客席には女性ファンの姿も多く、男女問わずに遡及できる魅力を実感できる。

 このステージでは「ふれふるサマー!」「RADIO GALAXY」「完璧主義で☆」、そして「わたしの一番かわいいところ」の4曲を披露。1曲目の「ふれふるサマー!」は全力で夏を楽しむフレッシュなアッパーチューンで、冒頭では仲川瑠夏が「おはようございます、FRUITS ZIPPERです! 楽しんでいきましょう!」と呼びかけてスタート。タオルを使った振り付けでさっそく客席を巻き込んでの大盛り上がりを見せていた。

 2曲目の「RADIO GALAXY」は、未来感あふれるイントロとダンスが特徴。ジャンプやスローモーションを織り交ぜた緩急のあるダンスに加え、歌唱面ではラップパートと熱く歌い上げるパートが織りなし、新進アイドルながら奥深さを備えていることを示してみせた。

 3曲目に披露した「完璧主義で☆」は、数々のアーティストやアイドルに楽曲を提供してきた音楽プロデューサー・鈴木まなかとのコラボから生まれた楽曲。グループのプロデューサーを務める木村ミサの「芯のある女性の曲にしたい」という意向のもと、力強いサウンドと前向きな歌詞のなかに「NEW KAWAII」をミックスした曲となっていた。

 そして4曲目にはみんなお待ちかねの「わたしの一番かわいいところ」をドロップ。曲振りでさっそくファンが盛り上がり、「みなさん一番かわいく踊ってください」と櫻井優衣が可愛らしさいっぱいに煽ると、ファンもTikTokで覚えた振り真似を披露。フロア全体が多幸感に包まれる、可愛さあふれるステージとなっていた。

衣装の可愛らしさも話題の一つ。メンバーカラーは袖に巻いたリボンで見分けられる。

 初っ端からその人気ぶりを示したFRUITS ZIPPERだが、アイドルとしては初ステージからまだ4カ月余りに過ぎない新人グループでもあり、これから幾多の階段を上っていく段階だ。

 そんな現在位置を示したのが、同日午後のオレンジステージ。同ステージは横浜アリーナの外周通路に設置されており、通路を行きかう来場者が通りすがりに眺めたり、気になったら足を止めて観覧するという登竜門的なステージとなっている。

 ブルーベリーステージに比べれば数分の一という規模ではあるが、新進グループとしてすべてのライブで常に全力パフォーマンスを見せてくれるのはFRUITS ZIPPERらしさ。もちろんその集客力は絶大で、観覧エリアはライブのスタート前から入場規制がかかり、ステージの横までファンがあふれる超満員となっていた。

オレンジステージでは天井の低さや舞台の狭さを感じさせないパフォーマンスで魅了した。

 ここで披露した楽曲は「skyfeelan」「We are Frontier」「わたしの一番かわいいところ」の3曲。こちらのステージでは“聴かせる”タイプの熱い楽曲をチョイスだ。1曲目の「skyfeelan」ではメンバーのツイートをもとに歌詞が作られており、それぞれの想いが詰まった王道のアイドルソングに仕上がっている。高音パートも美しく歌いあげ、歌唱面でもファンを魅了できることを示してみせた。

 2曲目の「We are Frontier」では、かっこよくキレキレのダンスを披露。ビートに乗せて激しく踊るパフォーマンスは、可愛らしさばかりをイメージしていた観客を良い意味で裏切ったことだろう。そして最後は「わたしの一番かわいいところ」でヒートアップ! 他のアイドルたちも観に来るほどの人気ぶりを見せていた。

指差しなどのファンサもデビュー半年足らずとは思えないほどに巧みにこなす。

 翌8月28日には、やはり通路上に設置されたピーチステージに登場。ここでは「ふれふるサマー!」「君の明るい未来を追いかけて」「わたしの一番かわいいところ」の3曲を披露だ。この日も両サイドにまでファンが集まり、ステージ上のメンバーが見えないほどの賑わいで盛り上がった。日曜日ということもあって女性ファンの姿も多く、ファン層を広さを実感させていたようだ。

 2曲目の「君の明るい未来を追いかけて」では、パフォーマンスのなかで客席に向かって指を差し、観客も一緒になって振り付けを踊るシーンが。ファンを巻き込んだ元気と可愛らしさいっぱいのステージを展開した。

 最後の「わたしの一番かわいいところ」では、曲振りに入る前から観客のほうから<きたきたきた!>との声が漏れるなど、期待感MAXでのパフォーマンスに。あちこちで<かわいい!>の声があがるなか、自分たちの魅力を存分に表現してみせていた。

 同日にはトークステージにて行われた「総合司会 MCステージ」にゲストとして参加。@JAM EXPO親善大使を務めた峯岸みなみはFRUITS ZIPPERを注目グループにあげ、メンバーの鎮西寿々歌が推しメンだと告白。トークの得意な鎮西は、峯岸が東海オンエアのてつやと結婚したことに触れ、自分も同じオレンジ担当だと紹介して場を和ませていた。そんなトーク力もまた、グループの魅力となっているに違いない。

峯岸みなみとツーショを撮った鎮西寿々歌。元てれび戦士でアイドルからの認知度や人気も高い。鎮西寿々歌公式ツイッター(@suzuka_fz1124)より。

 FRUITS ZIPPERは9月12日に東京・恵比寿リキッドルームで「1stワンマンライブ~KIKKAKE~」を開催。デビュー5カ月にして、チケットが即完売の人気を見せている。@JAM EXPO 2022ではすべてのステージで超満員の観客を集め、可愛さや楽しさ、かっこよさを表現する安定感あるパフォーマンスで魅せていた。

 彼女たちのコンセプト「NEW KAWAII」を世界に発信していくFRUITS ZIPPER。@JAM EXPO 2022でのパフォーマンスを見逃してしまったアイドルファンはぜひ、彼女たちが出演する対バンライブの日程をいますぐチェックしておくべきだろう。

(取材:はせいあい/撮影:Issey Nakanishi)