画面には映っていないところで、もう一人のヒロインが熱い視線を送っていたようだ。
NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」の公式ツイッターで10月19日、ヒロインの岩倉舞を演じる福原遥、舞の子供時代を演じている浅田芭路、そして舞の父親・浩太役を務める高橋克典のスリーショットが公開された。
そのつぶやきでは“裏話”と前置きしたうえで、「父と子の遊園地のシーン。この日の撮影、実は #福原遥 さんも見守っていました」との裏情報を報告。なんでも福原は、「とっても大切なシーンなので見ておきたくて、と駆けつけ」たのだという。
「福原はNHK大阪放送局が制作している本作のために、大阪に長期滞在しながら撮影に臨んでいます。おそらく浅田が演じる小学生時代と、福原が演じる大学生時代は同時並行で撮影されており、福原が奈良・生駒山上遊園地でのロケに駆けつけることも可能だったのでしょう」(テレビ誌ライター)
福原が言うように、遊園地での父と子のシーンが「とっても大切」であることは、本作の視聴者にも明らか。福原がその撮影現場を見学したいと思ったのも自然なことだろう。
そんな福原の想いは、時空を超えてまで発揮されていたという。なにしろ彼女は、自分の出番とは関係のない五島にまで足を運び、舞が小3の1学期を過ごした「五島列島編」の撮影も見学していたのである。
10月14日付けの番組公式ツイッターでは、福原と浅田がばらもん凧を手にした記念撮影画像を掲載(※トップ画像)。「この日、撮影がなかった福原さんが駆けつけてくれました」と説明されていたほか、公式インスタグラムのほうには「幼少期の舞ちゃんが見た景色を一緒に見て、ばらもん凧があがった瞬間を見届けてくれました」と、細かい状況が明かされていた。
「なぜ福原が五島や生駒山にまで足を運んだのか。それは小学生だった舞と同じ景色を体験することで、成長して大学生になった自分が同じ記憶を持てるようにしたかったからでしょう。いわば自分の小学生時代にタイムスリップして、追体験しているようなもの。これこそが“役作り”というものではないでしょうか」(前出・テレビ誌ライター)
わざわざ五島まで足を運んだということは、祖母・祥子(高畑淳子)の自宅も訪れたはず。そうすれば小学生時代の暮らしぶりを台本やテレビ放送で見るだけではなく、実体験として自分の中に取り込むことができるはずだ。
そして父親と一緒に行った遊園地も、福原のなかにはリアルな思い出として残るはず。ドラマ作りというのはこういうものなのかと、視聴者もあらためてその緻密な構成や制作手法に感心したのではないだろうか。