【舞いあがれ!】祥子ら五島の人々が「倉庫入り」を免れるも、さくらは独り身でカフェを開業していた!?

 ばんばが元気だったことに安心しつつ、視聴者は不安も抱いていたようだ。

 11月2日放送のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」第23回では、ヒロインの岩倉舞(福原遥)が五島列島に住む祖母の祥子(高畑淳子)に電話を掛ける場面があった。10月17日放送の第11回から17日ぶりに、舞が小3の1学期を過ごした五島の人々が登場し、朝ドラファンを喜ばせている。

 人力飛行機「スワン号」のパイロットとなり、日々トレーニングに励んでいる舞。減量のために昼ご飯もわずかなお弁当だけで済ませ、「お昼ごはん、一瞬で終わった」とつぶやいていた。するとハッと思いついた顔つきになり、取り出した携帯電話で五島に住む祥子に電話したのである。

 人力飛行機のパイロットとして琵琶湖の上を飛ぶと聞かされた祥子は「ばえー、すごかねぇ!」と感心。舞から五島の様子を訊かれると、みんな元気だと語った上で、「さくらのカフェが無事にオープンしたとよぉ」と教えてくれたのだった。

「舞が五島に滞在していた1994年の時点でさくら(長濱ねる)は、彼氏のむっちゃんと一緒にカフェを開くという夢に向け、福中港の売店で働いていました。そこから10年が経ち、ついに夢は実現。祥子は自作のジャムを納品していますが、以前はわざわざ船で運んでいたものが今回は車で運んでおり、どうやらさくらはみんなが住む知嘉島(※架空の島)にて『みじょカフェ』をオープンしたようです」(テレビ誌ライター)

 みじょカフェの軒先には福中市観光協会からの祝い花が置かれており、どうやらオープンしたばかりのようだ。民家を改装したと思われる店内には地元民らしき4人連れに加え、テーブル席には若い女性3人組がおり、観光客も訪れている様子。店名は五島弁の「みじょか」(可愛い)にちなんでいるのだろう。

 祥子のジャムには「みじょかデザインにリニューアル」とのPOPが飾られており、10年前の「五島 四季のジャム」から「五島のめぐみ 祥子ばんばのジャム」と商品名も変化。祥子自身も白髪の割合が増えており、歳月の流れを感じさせる演出になっていたのである。

「みじょカフェには船大工の木戸豪(哀川翔)も訪れ、五島列島編から3人のキャラが再登場することに。舞の同級生だった健一や一太も就職や進学で島を出ているものの、会話の中で名前があがっていました。朝ドラでは回が進むにつれて登場人物がいなくなってしまうことをファンが『倉庫入り』と揶揄しており、物語序盤の重要人物だった祥子らに関しても《もう倉庫入りか》と残念がる声があがっていたもの。それが今回しっかりと“蔵出し”されており、視聴者が喜んでいたのです」(前出・テレビ誌ライター)

さくらがオープンしたみじょカフェに祥子と木戸も集合。まるで五島列島編が再現されているかのようだ。トップ画像ともに©NHK

 そんな小憎い演出に視聴者が沸くなか、一方ではみじょカフェの様子に不安を抱く視聴者もいたという。健一や一太の話題になったとき、木戸は「若者は都会に出たがるやろ。無理に島には引き止められんよ」と語っていた。さくらは「そうやろかぁ」と返していたが、そのさくらを巡ってこんな不安がささやかれているというのである。

「実は今回、オープニング映像のクレジットで彼女の役名が『山中さくら』のままでした。さくらは福岡に出稼ぎに行った彼氏のむっちゃんが島に戻ってきたら、一緒にカフェを開くつもりだったはず。ところが未だに苗字が変わっていないうえに、店にはさくら以外のスタッフの気配もなく、彼女がひとりで切り盛りしている可能性もあるのです」(前出・テレビ誌ライター)

 つまり、福岡に出たむっちゃんはそのまま都会に魅入られてしまい、さくらのことも忘れて島には戻ってきていない可能性があるわけだ。念願のカフェを開くのに10年もかかったのは、さくらが一人で開業資金を貯めていたからとの指摘もあがっている。

 果たしてさくらは独り身のまま、みじょカフェをオープンしたのか。カフェを開業した以上、彼女は知嘉島に骨をうずめる覚悟のはずだが、島に結婚適齢期の若者は少ないだろう。こんな美人が一人でカフェを経営しているなら、五島の美しさに魅入られた若者が、さくら目当てに移住してくるというストーリーが期待できるのかもしれない。