佐久間宣行氏総合プロデュースのアイドルグループ「ラフ×ラフ」が12月7日、川崎・SUPERNOVA KAWASAKIにてツーマンライブ「ラフ×ラフ主催対バンイベント 2024冬の陣〜メンバー争奪LIVE〜」を開催。気になるゲストは、学校生活をコンセプトとした青春系アイドルグループ「かすみ草とステラ」だ。
ラフ×ラフでは今夏に主催対バンイベントを旗揚げ。8月31日に予定されていた「Appare!」との対バンこそ台風で中止となったものの、10月14日には「ドラマチックレコード」を相手に初開催。グループの公式YouTubeチャンネルでは舞台裏に密着した動画が11月8日に公開され、好評を博している。
今回の対バン相手となるかすみ草とステラは、9月15日に開催された「@JAM EXPO 2024」の2日目公演にて、スペシャルコラボタイムで共演した間柄。会場には両グループのファンが詰めかけて満員となり、お互いにコールを送りあう爽やかな関係性が印象的だった。
注目の高まる1曲目にラフ×ラフは、看板曲である『考える時間をください』を投入。曲の途中でガチな大喜利が展開されるという、グループの個性を存分に発揮した楽曲だ。ちなみに@JAM EXPOのスペシャルコラボでは合同で披露していたが、今回はラフ×ラフ単独でのパフォーマンスとなった。
最初のお題は「夜中こっそりプレゼントを届けたサンタの重要なミスとは」。トップバッターに指名された吉村萌南は「こっそりドア開けて入ったのに、お父さんとお母さん寝てた!お父さんとお母さんの部屋だった、、間違えた!」と答え、会場を沸かす。
2人目の齋藤有紗は「トナカイ、リード巻き付けておいとくの忘れた! いなくなっちゃったぁぁぁ!」と盛り上げ、続く3人目の佐々木楓菜は、「邪魔だからっていってもうひげ全部そっちゃった」と回答。するとすかさず「普通のおじさんじゃん」とメンバーからのつっこみが入り、お笑いを持ち味とするらしさが表れていた。
ラストバッターの夏目涼風は「静かに入らなきゃいけないのに、ぴぃぴぃって音がなるちっちゃい子用の靴だった」と答え、会場を和ませた。
この対バンイベントは、短いスパンで交代していくのが特徴。2曲目にはさっそくかすみ草とステラの出番となり、1stシングル曲にして代表曲の『大青春はじめます!』を披露だ。
これも@JAM EXPOのスペシャルコラボで歌った楽曲であり、ラフ×ラフのファンも一緒になって熱いコールを贈る。ステージ上のメンバーたちもラフ×ラフの主催ライブながら「負けないぞ!」との意気込みで観客を巻き込み、さらに場を盛り上げていった。
1曲ずつを披露した後はさっそく、オープニングトークに。ここでラフ×ラフの吉村が「片思いかもしれないけど、好きな子がいる」と告白だ。その相手は、かすみ草とステラの川菜光だ。すると川菜は「全然両思いです」と返答。会場は「ヒュー!」と盛り上がり、吉村は、照れた様子で、川菜の好きな所を列挙して思いを伝えた。
ラフ×ラフのメンバーからは「接触させて大丈夫かな?」、「だから今日ずっとにやにやしていたんだね」といった心配とからかいの声が続出。果たしてこの恋路がどうなったのかは、終演後に川菜が自身の公式Xに「恋実った♡」と、吉村とのツーショットを添えながらポストしていたことでも明らかだろう。
ここからのライブパートでは両グループが3曲ずつを披露。ラフ×ラフがデビュー曲の『100億点』から始まり、『ちょっと闇落ち』『ドラマみたいに言わなきゃ』を投下すれば、かすみ草とステラは『Over』『未来宣誓』『ひと恋の空』と畳みかけ、お互いに楽曲の幅広さをアピールする形となった。
続いては、この対バンイベントの目玉企画である企画パートへと突入。イベント名にも盛り込まれている「メンバー争奪戦」の開催だ。この企画では3回の対戦を行ない、勝つごとに相手チームからメンバーを奪うことができる仕組み。奪う人数は1人、2人、3人と増えていき、奪ったメンバーを含めた特別ユニットでそれぞれの楽曲を披露するところまでが見どころだ。
対決の冒頭、ラフ×ラフの夏目涼風は「ここで負けたら全員逆立ちで帰ります!」と威勢よく言い放つも、仲間からはブーイング。対するかすみ草とステラは、先ほど吉村×川菜のカップルが成立していたことを受けて「そんなの蹴散らすくらいかすテラ(かすみ草とステラの略称)が圧勝します」と宣言。どちらも一歩も引かずに戦いは幕を開けた。
1戦目は、あっちむいてほい対決。ラフ×ラフからは吉村、かすみ草とステラからは石間実咲が代表者として登場だ。1回目こそ吉村の一発勝利で先制するも、2回目は乱戦の末に石間が勝利。3回目も好勝負を経て石間が勝ち抜け、まずはゲストのかすみ草とステラが勝利だ。
ここでかすみ草とステラが争奪相手に選んだのは、ラフ×ラフの藤崎未来。その理由は「さっき楽屋の前で初めて話してお友達になったから」だという。最近、闇キャラを前面に押し出している藤崎は、自分を友達として受け入れてくれる姿勢にまんざらでもない様子だ。
2戦目は、ラフ×ラフの十八番である大喜利対決。ラフ×ラフからは齋藤と日比野の実力派コンビが登場し、必勝を期す構え。対するかすみ草とステラからは有岡ちひろと川菜が選ばれた。なお大喜利対決の勝敗を決めるのは最前列にいた観客5名。果たしてファンの判断はいかに!?
最初のお題は「却下された幻のCDのタイトルとは」で、意外にも先陣を切った川菜は「君の鼓膜ぶち破っちゃうぞ」とおちゃめなトーンで会場を盛り上げるという幸先の良い出だし。日々野は「恋人はおろしポン酢」、続いて齋藤は「それでは聴いてください。ラフ×ラフで頭冷やす時間を下さい」とコンビ芸を見せるも、この時点ではかすみ草とステラが優勢か。
つづいて有岡が「かすみ草とステラ、サードシングル 君と断末魔~残された世界~」とのネタを投入すると会場は爆笑。どうやら2戦目もかすテラの勝利かと思いきや、ここでラフ×ラフが本領を発揮だ。
有岡のネタに乗っかる形で日比野が「それでは聴いてください。かすみ草とステラで、大犯罪始めます」と、代表曲『大青春はじめます!』を絡めたネタで反撃すれば、すかさず齋藤が「からの、大暴言始めます」と見事なコンビ芸を投入。この鮮やかな流れに、かすみ草とステラ側も「コラコラコラ~!」と、負けを認めるに等しいつっこみを入れるしかなかった。
これにはファン審査員も5/5の満票でラフ×ラフの勝利と判定。勝ったラフ×ラフはかすみ草とステラから有岡と本田香澄を強奪だ。ちなみに有岡を選んだのは齋藤いわく「私の名前がありさで、ありがつくから!」。本田について高梨結は「顔面が好き」とド正面の理由をコメント。この際、かすテラ側に取り残された藤崎の寂しげな表情が哀愁を誘っていた。
3人のメンバーを奪える3戦目はロシアンビリビリペンルーレット。10本のペンに3本だけビリビリペンが隠されており、先に2本引いてしまったチームが敗退という負け抜けルールだ。ここでラフ×ラフチームは強奪したかすテラ本田をメンバーの一人に指名。これもまた、対バンイベントならではのシーンだろう。
その本田が1人目として普通のペンを選んだあと、4人目までは全員がセーフ。いきなり3/10から3/6へと、ビリビリ確率が大幅にアップだ。
5人目のラフ×ラフ佐々木楓菜も平気な表情を見せたものの、「あ。きました」と実はビリビリペンだったことを告白。よもや故障かと思いきや、司会のブラボー!橋本が試すと全身を震わせながら「あーっ!」と絶叫。ラフ×ラフファンの間でひそかに知られる、佐々木の鈍感ボディぶりを見せつける結果となった。
その後、かすテラ側もビリビリペンを引き当ててしまい、最後はビリビリペンと普通ペンの2本が残るという絵に描いたような最終決戦に突入。2周目となった夏目とかすテラ吉川実紅が同時に押すこととなり、観客の期待も大いに高まる。
ところがカウントダウンの途中で吉川が小さく「キャッ」と叫び、まさかのフライングビリビリ。予想もできない展開に会場はどよめき、爆笑の嵐となっていた。
勝者ラフ×ラフはかすテラ側から吉川、石間実咲、福井ひよりの3人を奪取。それぞれのメンバーを選んだ理由は「同じビリビリを戦った仲だから」「ボブ似合ってるのと、仲良くなりたいから」「以前コラボした時から、ビジュが本当にタイプ」とのことだ。
この結果、ラフ×ラフ側はなんと総勢12名に。この大所帯で8月に初披露したばかりの話題曲『かわいいスイッチ』をドロップだ。両グループのメンバーが手をつなぎ、はにかみながら歌っている様子はまさに“かわいい”そのもの。ファンも実感を込めて「かわいい!」とのコールを送っていた。
対する新体制のかすみ草とステラは、4人という少人数を活かし、ソロパート多めで『咲き誇れ!わたし、』を投入。ラフ×ラフ藤崎も不慣れな様子のなかダンスはキレッキレで、一人だけゲスト参加の形になったパフォーマンスを楽しんでいたようだ。
企画パート後には通常編成に戻り。ラフ×ラフ『超めっちゃ“キュン”でしょ?』、かすみ草とステラ『正夢の少女』、そしてラフ×ラフ『9revenge』と続く流れに。ここでも1曲ごとに交代し、相手が歌っているあいだは舞台袖から見学するという、両グループの仲良しぶりが発揮されていた。
アンコールでは本編の勢いのまま、かすみ草とステラ『ペルソナ』、そしてラフ×ラフ『クライアント』でフィニッシュ。たっぷり2時間に及んだステージとなった。相性の良い2グループの豪華共演に会場に詰め掛けたファンは「朝までオールナイト♪」でやってほしいと、次の対バンがさらに楽しみになったに違いないだろう。
(取材:菊地美穂/画像:公式提供)
【セットリスト】
M01 overture (ラフ×ラフ)
M02 考える時間をください (ラフ×ラフ)
M03 overture (かすみ草とステラ)
M04 大青春はじめます! (かすみ草とステラ)
▶オープニングトーク
M05 100億点 (ラフ×ラフ)
M06 ちょっと闇落ち (ラフ×ラフ)
M07 ドラマみたいに言わなきゃ (ラフ×ラフ)
M08 Over (かすみ草とステラ)
M09 未来宣誓 (かすみ草とステラ)
M10 ひと恋の空 (かすみ草とステラ)
▶企画パート:あっち向いてほい対決
M11 かわいいスイッチ (特別ユニット)
M12 咲き誇れ!わたし、(特別ユニット)
▶企画パート:大喜利対決
M13 超めっちゃ“キュン”でしょ? (ラフ×ラフ)
M14 正夢の少女 (かすみ草とステラ)
M15 9revenge (ラフ×ラフ)
▶本編エンディングトーク
En1 ペルソナ (かすみ草とステラ)
En2 クライアント (ラフ×ラフ)
▶エンディングトーク