AKB48の人気が少しずつ復活しているようだ。7月12日に新番組の「AKB48、最近聞いたかも?」(テレビ東京系)がスタートするもの。
新番組とはいっても、同じ放送枠では現在「AKB48、最近聞いた?」を放送中。同番組が6月28日の放送回で終了し、1週おいたうえで新番組が始まることから、実質的には“衣替え”といったところか。
同様の手法は「乃木坂って、どこ?」(同)の後継番組が「乃木坂工事中」だったり、「AKB0じ59ふん!」(日本テレビ系)が曜日を変更して「AKBINGO!」にリニューアルした例もあり、アイドル番組ではよくある話だ。
「とはいえ、世間からは“オワコン”扱いされているAKB48の冠番組が、ほぼ間を置かずに3クール目に突入するのは喜ばしいことでしょう。しかも『AKB48、最近聞いた?』はテレビ大阪とテレビ愛知での放送も決定。従来の関東ローカルから東名阪ネットへと拡大し、人気の高まりを反映しています。なお制作側によると、新番組への移行では“少しだけ格上げ”するそうで、AKB48ファンはもちろんアイドルファン全体にとっても、アイドル番組の今後を占ううえで注目すべき内容になりそうです」(アイドル誌ライター)
現在放送中の「AKB48、最近聞いた?」では、AKB48の知名度を活かした企画を展開。オグナほたかスキー場でMVを撮影した回では地元・片品村の村長に加え、群馬県の山本一太知事まで登場していた。また6月1日付の番組公式ツイッターではANAでロケした様子を紹介し、CAの制服に身を包んだメンバーの画像を掲載。深夜番組に自治体の首長や大手エアラインを担ぎ出すあたり、AKB48の影響力はまだまだ半端ないことを示している。
その一方で、同番組のプロデューサー兼カメラマンを務めるテレビ東京制作部の高橋弘樹氏によると、「テレ東のド深夜の予算のなさは異常」とのこと。ロケでは経費削減のためロケ弁すらケチっているほどだ。3月30日に放送された「茨城デートロケ」ではめんたいパーク大洗を訪れ、メンバーがそれぞれ食べたいものを購入していたが、実はそれがロケ弁の替わり。ソフトクリームを買った服部有菜が明太子丼を堪能する大森真歩に対して「じゃあ譲ってくださいよ!」とガチギレする場面も見られたものだ。
そんなAKB48の番組ではさらなる経費削減を目的に、他のアイドル番組ではまずありえないであろう手法も採用しているという。
「新番組のスタートにあたって高橋Pは『iPhoneで撮影した映像をひたすら地上波で垂れ流すという番組作り』をしているとコメント。その上で『iPhone関係からは1円ももらってません』と明言していました。最近のiPhoneは映画のような動画を撮影できる“シネマティックモード”を搭載しており、4K動画も撮れるなど、ひと昔前の業務用カメラに引けを取らない品質を誇っています。とはいえ地上波の番組でメインのカメラがiPhoneというのはさすがに異例中の異例。これには視聴者も驚いたことでしょう」(前出・アイドル誌ライター)
なお高橋Pは、iPhoneだからこそできるヨリやカメラワーク、アングルや構図といった撮影技術的な側面も楽しんでほしいとアピール。たしかにメンバーの顔面ギリギリまで迫っても圧迫感の小さいiPhoneなら、通常のビデオカメラよりもインパクトの強い映像が撮れるのかもしれない。
7月からの新番組では、ARを駆使した近未来スポーツ「HADO」とのコラボで、約30試合(予定)のスポーツイベントを展開するコーナーもあるという。競技中のメンバーにiPhoneのカメラはどこまで迫れるのか。これまで観たこともないような映像にもぜひ期待したいものだ。