【ちむどんどん】暢子がついに髪をまとめる!遅すぎる成長物語に視聴者も心配つのる?

 こっちのほうが「あきさみよー」って言いたいよ! そう驚いた視聴者もいたことだろう。

 6月3日放送のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」第40回では、ヒロインの比嘉暢子(黒島結菜)がイタリア料理店の「アッラ・フォンターナ」から呼び戻される場面が描かれた。

 沖縄から上京し、フォンターナで料理人としてのキャリアをスタートした暢子。天性の明るさと意外にまじめな性格で周りからの信頼を得るようになっていたが、自分の興味がある分野にしか目が行かない視野の狭さをオーナーの大城房子(原田美枝子)に危惧されたのか、東洋新聞社でボーヤ(雑用係)として働くことになった。

 そして今回、大城オーナーからフォンターナに戻るように命じられた暢子。彼女は新聞を読むことや料理以外についても勉強することの大切さを、ボーヤの仕事を通して学ぶことができたようだ。

「ボーヤになった当初は電話の受け答えすら満足にできませんでしたが、今回は大城オーナーからの電話に『恐れ入りますが、御社名とお名前をお伺いしてもよろしいですか?』と訊ねる場面もありました。その言葉を聞いてオーナーも安心したのかもしれません。かつてはまったく読んでいなかった新聞に関しても、暢子は『ウチや家族にとって身近なことがいっぱい書いてある』との感想を口にし、そこから『世の中の出来事は、周り回って必ず自分と繋がっているのかって思いました』と、世間の仕組みにまで思いが及ぶようになっていたのです」(テレビ誌ライター)

 このように人として大きく成長できた暢子。かつては料理にかかっているオイルについて質問されてもまったく答えることができなかったが、フォンターナの仕事に復帰してからは「パルメジャーノ・レッジャーノは限られた土地で、古くから製法を守って作られ、厳しい検査を合格したチーズだけ。この料理にはその豊かな旨味を活かすため、2年以上熟成させたものを使っています」と、よどみなく説明できるようになっていたのである。

ボーヤの仕事もそつなくこなせるように成長していた暢子。トップ画像ともに©NHK

 すっかり料理人らしさを増した暢子だったが、終盤ではその成長がようやく彼女の外見にも現れるようになった姿が映し出されることに。その様子に視聴者も驚いていたようだ。

「本編終了後の次週予告では、コックコート姿の暢子が『あきさみよー!』と驚く姿が。その場面での暢子はついに、長い髪をまとめ上げてコック帽に収めていたのです。これまでの彼女は長い髪をコック帽からハミ出させており、視聴者から《不衛生だ》《ありえない》といった批判が巻き起こっていました。そもそもコック帽は髪の毛や汗が落ちないようにする目的があり、暢子のように髪の毛をハミ出させているのは論外ですからね。実はフォンターナへの復帰当初もまだ髪はハミ出したままでしたが、入店から実に2年超を経て、やっと暢子の髪型が“正常化”することとなったのです」(前出・テレビ誌ライター)

 本作はヒロインの暢子をはじめ、比嘉家の4きょうだいが人として成長していく姿を描く物語でもある。世間知らずだった暢子はボーヤの仕事を経て電話の受け答えができるようになり、新聞も読むように。どうやらイタリアの文化や歴史にも興味を持ったようだ。

 そして今回、2年超もの歳月を経てようやく「髪をまとめてコック帽に入れる」という基本中の基本を守れるようになった。あまりにも遅すぎる成長物語に、暢子がいつになったら料理人として独り立ちできるのか、視聴者も心配でならないことだろう。