9月15日公開予定の映画「ミステリと言う勿れ」の主要キャストが発表され、ヒロインの狩集汐路を原菜乃華が務めることが分かった。
汐路は快活な女子高生で、19歳の原は年齢的にもぴったり。演技の評価も高いとあって、原の起用には肯定的な声が多いようだ。
「今回の映画版で原作ファンが懸念しているのは、風呂光刑事(伊藤沙莉)がしゃしゃり出てくるのではないかということ。演じる伊藤には何の問題もないのですが、原作マンガではわき役に過ぎない風呂光が、昨年1月期のドラマ版では主人公の久能整(菅田将暉)に恋心を抱くという、原作とは異なる役柄となっていました。それが不評だったことに加え、今回映画化される『広島編』には本来、風呂光は登場しません。伊藤には悪いですが、制作陣が映画版に風呂光を登場させる愚を犯さないことを祈るばかりです」(原作ファンの女性誌ライター)
そんな声に加えて実は、汐路役に決まった原に対しても、懸念の声があがっているというのである。
しかし前述のように原は年齢的にも演技面でも問題のない人選のはず。それではなぜ原作ファンは原の起用に疑問を抱いているのだろうか。
「その理由は、汐路のイメージに原が必ずしも合っていないことにあります、汐路は初登場シーンから初対面の整に対してズケズケとした態度で接し、それでいてなぜか憎めないという天真爛漫なキャラクター。細身のショートカットでボーイッシュな魅力を持つ女子高生でもあります。そのイメージに原がどうにもそぐわない感は否めないでしょう」(前出・女性誌ライター)
原はどちらかと言えば、文科系のおとなしい女子高生が似合っていそうな感じ。衣装のイメージもワンピースなどフェミニンな感じで、パンツルックで走り回る汐路の役が似合っているようには思えないのも否定できないところだ。
ただ本作で汐路の果たす役割は大きく、見た目が近いというだけで演技力に乏しい若手女優を充てるわけにはいかないのも正直なところ。女子高生役が似合い、演技力も高いという条件で適役を探せば、原という答えに行きつくのも納得できるところだ。
「この『ミステリと言う勿れ』ではドラマ化が発表された際にも、長身でひょろっとした主人公の整に、菅田将暉はふさわしくないとの声があがっていたものです。ところがふたを開けてみたら菅田はクセのある整を原作者も絶賛するほど的確に演じてみせ、今では菅田の整に文句をつける原作ファンもほとんど見なくなりました。やはり最終的にものを言うのは演技力であり、原には原なりの汐路を存分に演じてもらいたいところです」(前出・女性誌ライター)
果たして原は原作ファンも納得の演技で絶賛されるのか、それとも「ちっとも汐路らしくない」と酷評されてしまうのか。その分かれ目は彼女の演技のみならず、原なりの汐路像を確立させる演出側の手腕にもかかっているのかもしれない。